雨の国の王者

探偵小説好事家本人のためのノート

その152試行錯誤その10

 聖アレキセイ寺院の殺人事件に法水が解決を公表しなかったので、そろそろ迷宮入りの噂が立ちはじめた十日目のこと、その日から捜査関係の主脳部は、ラザレフ殺害者の追求を放棄しなければならなくなった。(小栗虫太郎黒死館殺人事件』) 

 

仁木悦子ほか

 毎度ながら、写真左から書名等を記していきます。

 

 坂口安吾『不連続殺人事件』角川文庫

 坂口安吾『復員殺人事件』角川文庫

 江戸川乱歩『うつし世は夢』江戸川乱歩推理文庫

 江戸川乱歩『探偵小説四十年1』江戸川乱歩推理文庫

 仁木悦子『黒いリボン』角川文庫

 仁木悦子『冷えきった街』講談社文庫

 仁木悦子『二つの陰画』講談社文庫

 仁木悦子『赤と白の賭け』講談社文庫

 仁木悦子『灯らない窓』講談社文庫

 仁木悦子『凶運の手紙』角川文庫

 仁木悦子夢魔の爪』角川文庫

 仁木悦子『みずほ荘殺人事件』角川文庫

 仁木悦子暗い日曜日』角川文庫

 江戸川乱歩『妖怪博士/青銅の魔人』江戸川乱歩推理文庫

 江戸川乱歩怪人二十面相/少年探偵団』江戸川乱歩推理文庫

 江戸川乱歩幻影城江戸川乱歩推理文庫

 

 続いて、その上に置いてある本ですが、上から順番に、

 

 片岡義男『狙撃者がいる』角川文庫

 岡本綺堂『半七捕物帳(二)』旺文社文庫

 岡本綺堂『半七捕物帳(三)』旺文社文庫

 河野典生『あれは血の土曜日』ケイブンシャ文庫

 仁木悦子『青い風景画』講談社文庫

 石沢英太郎『さらば大連』光文社文庫

 片岡義男『ムーヴィン・オン』ハヤカワ・ミステリ文庫

 

 最初の某作は、過大評価されすぎのパクリ長篇探偵小説。作者の高慢ちきな態度も鼻もちなりませんが、それより、そのあまりもの度を超した先行作品の模倣具合に呆れ、手放しで褒めそやしている御方たちに、こうこうこうだから、本書については、わたくしは高い評価はいたしかねると注文をつけると、まちがいなく逆ギレに遭いますのでお気をつけください。(経験者談) 

 そして、二番目の作品は、もっとひどい。自信家の人気探偵小説プロパーの手による完結作ですが、目も当てられません。未読で、ご興味のある方はぜひお読みください。併せて、勧めたのがわたくしだと非難しないでください。

 そんなことより、肝心の<仁木悦子>ですよ。

 ご存じの方は、ご存じのように、極端な云い方をすれば、<仁木悦子>こそが“国産ハードボイルド探偵小説”の第一人者かもしれません。その彼女の最高傑作が上記『冷えきった街』です。

 

 まあ、玉石混交ですが、冒頭の二作を除いては、とても読み応えのある秀作揃いの棚だと自負します。