雨の国の王者

探偵小説好事家本人のためのノート

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

荒井良平監督『怪談佐賀屋敷』1953年

再視聴だけれども、覚えているのは冒頭部分だけだった。 だから、初見のような気持ちで観ることができた。 恐怖味は充分で、化け猫の化身から操られる体のアクロバットはある意味コミカライズされていてとても興味深い。 また終盤の手に汗握る大立ち回りには…

角田喜久雄『元禄太平記』春陽堂(春陽文庫)

装画*東 啓三郎 これまた角田喜久雄らしからぬ伝奇小説。 だいたいわたくしの感覚からすると角田喜久雄の時代小説は、お話の始めから最後まで、通しの主人公が一貫して活躍する伝奇小説のようなスタイルが多いように感じるのだけれども、本書は違う。"綺譚"…

2024年1月20日(土)

雨。しとしと雨。肌寒い。 数週間前から、インターネットでサイトへアクセスしているときに、急に切断となっていた。この事象が何十回も続いていた。だいだい接続して、20数分後には、カーソルの先がぐるぐる回りだし、突然切れるのだ。 のんびりやの私も、…

角田喜久雄『妖異忠臣蔵』春陽堂(春陽文庫)

装画*東 啓三郎 これぞ、角田喜久雄の伝奇小説。 死せるはずの赤穂浪士<大石内蔵助>が今そこに…。??? 果たして、このナゾは、いかに解かれるか。 謎を解明する主人公<多賀甚三郎>も、謎多き人物で、これまた意外や意外。 ヒロイン役の<お蝶>が、や…

角田喜久雄『妖花伝』春陽堂(春陽文庫)

装画*東 啓三郎 これが、角田喜久雄の伝奇小説だ。 いつもの整理された角田喜久雄作品に他ならない。 特に、囚われの身の美女たちへ加えられる好色な嗜虐さに至る緊張感といったら。なんとサスペンスフルなことだろう。 ただ、謎を解決する探偵役のはずの<…

角田喜久雄『盗っ人奉行(下)』春陽堂(春陽文庫)

装画*東 啓三郎 そうして、大団円。 最後の最後まで、堂堂たる大伝奇小説。 天性の探偵小説家らしくいつも通り辻褄は合わせたが、やはり角田喜久雄にしては、異色の時代小説だった。 それでも読者を満足させるのは、さすがだ。 2024年1月12日(金)読了。

角田喜久雄『盗っ人奉行(上)』春陽堂(春陽文庫)

装画*東 啓三郎 じつは、藤沢周平『闇の傀儡師(下)』文藝春秋社(文春文庫)を読み進めていたのだが、どうもわたくしの調子が乗らないので、好不調の波のない安定の角田喜久雄本へ切り替えたのさ。 これぞ、伝奇小説! それも王道だ。ということは、いつ…