雨の国の王者

探偵小説好事家本人のためのノート

その107「ハードボイルドだど・その6」

 さて、解答が出たようなので、答え合わせをしよう。

 まずは、東京創元社ウェブマガジン<Webミステリーズ!http://www.webmysteries.jp/archives/26105713.htmlをご覧あれ。

 1巻は、すでに判っているし、7巻はアンソロジーということなので、両者は除いて、いざ解答は、

 ② 大藪春彦野獣死すべし/無法街の死(仮)』
 ③ 河野典生『他人の城/憎悪のかたち(仮)』
 ④ 仁木悦子『冷えきった街/緋の記憶』
 ⑤ 結城昌治『幻の殺意/夜が暗いように(仮)』
 ⑥ 都筑道夫『酔いどれ探偵/二日酔い広場』収録作品=『酔いどれ探偵』全編/『二日酔い広場』全編

 そして、次が私の予想。ちなみに巻数を表す書名前の〇内数字は、私の誤解で、最初時と変更している。

 ②:◎『野獣死すべし野獣死すべし復讐篇』☆『蘇る金狼』
 ③:◎『他人の城』☆『殺意という名の家畜』
 ④:◎『冷えきった街』〇『<三影潤>シリーズ短篇集』
 ⑤:◎『暗い落日』〇『<真木>シリーズ全短篇』
 ⑥:▲『なめくじに聞いてみろ』注『酔いどれ探偵』

 ということで、以下、情けない言い訳ながらの、答え合わせ。採点といこう。

 ②<ハードボイルド>という括りで、これで正解で良いでしょう?
 ③ほらね。大当たり。
 ④やっぱり銀行レース。これは堅い。
 ⑤これは参った。勝負は私の完敗だと素直に負けを認める。しかしながら、後出しじゃんけんみたいでお恥ずかしいのだけれども『暗い落日』で、ひとつ心配だったのは、収録する作品を改稿版に拠るのかどうかだったのだが。選ばれた本作で私はもちろん文句ない。注文をつけるとすれば、先にも述べたが、今度の収録作品名『夜が暗いように(仮)』には『<真木>シリーズ全短篇』を期待する。私は『<真木>シリーズ全短篇』を収めるために『暗い落日』を落としたと信じたい。
 ⑥うーむ。これも意外。この選択では、他の巻に比較していくぶん見劣りがするように思える。(ハードボイルド選集に、都筑道夫作品を選ぶのであれば、それ相応の覚悟が必要だという意味。都筑に礼を尽くすべきと思う。都筑はこれが自分のハードボイルドの代表作だと納得するだろうか。)

 ということで、この勝負、トリガミではなく、プラスマイナスゼロということで、了承願いたい。